
前歯と歯並び

前歯の治療
前歯での部分的な虫歯の場合、その欠損部分をプラスチック等で充填するのが保存修復治療。
大きな虫歯や神経を処置した歯は、歯冠全体を冠で被せる事になり補綴治療といいます。
歯の変色等がある場合、削る量を最小限に、外側表面だけを1~2㎜削ってカバーするラミネートべニア(自由診療)という治療もあります。費用は1歯9万円(税込) です。治療回数は2~3回、期間はおよそ1ヶ月程度です。強い咬合力がかかると破折する場合があります。また、お口の状態によってはお勧めできない場合もあります。
補綴治療について詳しくはこちら
前装冠について
金属冠の前面を歯の色の材質でカバーするのを前装冠といいます。
使用する材質には主に、硬質レジン(プラスチック)、ハイブリッドセラミック、セラミックがあります。
硬質レジンを使う前装冠(保険適用)


硬質レジンの前装冠
裏側は金属になります

審美性
審美的にこだわらなければ問題ありませんが、色調はやや平面的です。
セラミックのように天然歯に近い透明感や色調は出ません。

着色
早い人は1ヶ月~半年程度で着色してくることもあります。
(但し、変色とは違い、研磨等によって着色はかなり除去できます。)

変色
例えば、陶器のお皿は何年経っても変色しません。
一方プラスチックのお皿は徐々に色が変わってきます。これと同じしくみです。
どの時点でという区切りはなく、徐々にですが変色してきます。

強度
咬合力等の関係もありますが、ある時突然欠けるということがあります。
特に咬合力が強くかかる人や、奥歯が欠損したままの方は要注意です。

耐摩耗性
歯磨き粉を多めにつける方は要注意です。
削れてきて内側の金属が露出する場合があります。

費用
前歯の硬質レジン前装冠は基本的に保険適応です。
ハイブリッドセラミックを使う前装冠(自由診療)
※基本はプラスチックですが、プラスチックとセラミックの中間的な性質を持つ材料です。
虫歯や歯の欠損した歯を削った後、被せる人工の歯です。冠を被せる前に準備の治療が必要になる場合があります。
それに要する治療回数、期間は、その歯の状況によって大きく異なります。
この前処置が終了した後、歯の形を整えて、印象(歯の型)をとります。その際、前歯には仮歯を準備します。そして歯科技工所で補綴物を製作し、完成後合着します。
補綴前処置が終了後の、治療回数は2~3回程度、およそ1ヶ月で完成します。
リスク・副作用について、ハイブリッドは咬合力や使用期間によって、摩耗してくる場合があります

審美性
色調等は硬質レジンとほぼ同等です。

着色
硬質レジン程ではありませんが、着色はしてきます。

変色
4~5年程度では、大きな変色はないといわれています。
この点は硬質レジンと大きく違うところです。

強度
硬質レジンより強度があるので、臼歯の噛み合わせの部分にも適用可能です。
咬合力の強くかかる(歯ぎしり等)場合、端から一部欠けてきたりしてくることはあります。

耐摩耗性
臼歯に使用した場合、年数が経過すると咬合面が摩耗してくる場合があります。

費用
自費の治療になります。 当クリニックでは6.8万円(税込)です。
セラミック(メタルボンド)を使う前装冠(自由診療)
メタルボンドとは、虫歯や歯の欠損の状態によって、外観がセラミック、内側を金属で補強した被せ物です。
状態によって、冠を被せる前に準備の治療が必要になる場合があります。
それに要する治療回数、期間は、その歯の状況によって大きく異なります。
この前処置が終了した後、歯の形を整えて、印象(歯の型)をとります。その際、前歯には仮歯を準備します。そして歯科技工所で補綴物を製作し、完成後合着します。
補綴前処置が終了後の、治療回数は2~3回程度、およそ1ヶ月で完成します。
リスク・副作用について、セラミックは摩耗が少ないですが、欠けたりすることはあります。

審美性
天然歯は場所によっても、同じ1本の歯の中でも先端と根本の部分でも色調は微妙に違います。これを再現するには、経験と技術が必要です。同じセラミックの歯でも人工物とすぐ判るものと、天然歯と見分けが付かないものもあり、歯科技工士さんの腕の見せ所です。

着色
基本的に着色はありません。これは年数を経ても変わりません。
セラミックには歯垢もほとんど着かないとされています。

変色
これも陶器のお皿で分かりますように、変色はしません。

強度
強度はありますが、破折することもたまにあります。

耐摩耗性
硬質レジンに比べて、摩耗することはほとんどありません。

費用
自費治療になります。当クリニックでは8.5万円(税込)です。
選択時の参考情報
『前歯に金属は困るけど、変色・着色・摩耗等は特に気にならない』
『前歯はよく見える所なので、変色・着色はある程度抑えたい』
『前歯の審美性はとても大切。変色もなく、出来るだけ天然歯に近くしたい』
診療時間

※土曜日は隔週で休診
休診:土曜午後・日曜・祝日